朋栄、2014 NAB Show事前説明会を同社本社ビルにて開催
朋栄は3月20日、来る4月7〜10日に米国・ラスベガスにて開催される2014 NAB Showにおける同社の出展概要についての事前説明会を開催した。
同説明会冒頭では、NAB関連の説明に先立ち、代表取締役社長 清原 克明氏による、同社の最近の動向についての説明も行われた。それによると、国内に関しては、各局へのシステム案件が順調に推移していることを大きな要因の1つに挙げ、上半期の目標達成が発表された。また、国外に関してもインド、中国などを初めとした各国への積極的な販路展開を行っているほか、今年サッカーワールドカップが開催されている南米に関しては、特に注力していくとのことである。
また、同社の4K製品の今後の取り組みについても、全体的な市場動向をうかがいながら、あくまでもユーザーのニーズに応える形で柔軟に対応していきたいという、コメントがなされた。
2014 NAB Showでは、同社は、本年も引き続き「Continuous Innovation」をメインテーマとしながら、サブテーマとして、「FOR-A for a 4K Future」を掲げる。高速度カメラ、スイッチャー、ルーター、プロセッサー、マルチビューワー、ビデオサーバーなどを組み合わせた、コンパクトな4Kライブプロダクションワークフローの展示を初め、昨年のInterBEEでも出展されたフル4K高速度カメラFT-ONEの光ファイバー搭載モデルFT-ONE-OPTや、4K切り出しシステムZE-ONEの展示が行われる。
また、2014 NAB Showが初披露となる製品も各種予定されており、なかでも実際の4K制作現場を支える、縁の下の力持ち的な製品として、4K/HD/SD/アナログ/PC混在高精細マルチビューワーMV-4200や、超解像4KアップコンバーターURC-4000の出展は、興味深いところである。
このほか、4Kカメラ入力を用いたセンサレスバーチャルスタジオ/RCGシステムVRCAM3、LTOビデオアーカイブレコーダーLTR-200HS6、マルチパーパスシグナルプロセッサーFA-505などの新製品が、2014 NAB Showで初披露される予定である。
2014 NAB Showに出展される同社の主な製品は、以下の通り。
■FT-ONE-OPT
世界初フル4K高速度カメラFT-ONEの光ファイバー搭載モデル。ベースステーションFT-1BSとの組み合わせにより、映像信号だけでなく、電源、コントロール、ゲンロック、インカム、送り返しなど運用に必要なすべてのケーブルを光ケーブル1本に集約。長距離の映像伝送が必要となる屋外中継、スタジオシステムカメラとして使用可能となっている。
■ZE-ONE
直観的なタッチパネル操作で、4K映像の中から任意のサイズで切り出しポイントを設定し、HDコンテンツとして出力することが可能な4K切り出しシステム。FT-ONEとの連携では、スロー再生時に複数のキーポイントに対して異なるサイズ(倍率)で切り出しポイントを設定でき、ズームインしながらのスロー再生など動きのあるズーム効果を実現している。
■MV-4200(世界初披露)
2014年秋発売予定の、4K(QFHD)入力、4K(QFHD)出力が可能なマルチビューワー。入力カードは3G/HD/SD-SDI/アナログコンポジットまたは、HDMI/DVI-Iを組み合わせて実装が可能で、最大68入力8出力を実現(4K時は17入力2出力)。各ディスプレーへのフリーレイアウト表示はもちろん、オーディオレベル/タリー/時計/タイマー/タイムコード/ロゴなどの各種情報表示を初め、AFD対応自動アスペクト変換/ネットワーク動画転送/ネットワーク録画機能など豊富な機能を搭載している。
■URC-4000(世界初披露)
2014年秋発売予定の、HD映像をリアルタイムで4Kに変換できる超解像アップコンバーター。同社独自のI/P変換および解像度変換技術が新たに開発・搭載されており、時空間方向性補間により映像の時間・空間的な方向性を画素単位で高精度に検出してフレームを補間、さらにマルチスケール非線形エンハンサーによりさらなる解像度向上を実現するなど、実績ある同社のフレームレートコンバート製品で培われた技術が惜しみなく注がれている。
■FA-505(世界初披露)
5系統のアップ/ダウン/クロスコンバータを1Uの筐体内に実装したFA-1010姉妹モデル(5入力5出力)となるマルチパーパスシグナルプロセッサー。2014年秋発売予定。FA-1010同様にFS機能、カラーコレクターなどをすべてのチャネルに搭載している。
■LTR-200HS6(参考出展/世界初披露)
LTO-6対応のビデオアーカイブレコーダーで、同社がリリースするLTO関連製品としては3番目の機種となる。AVID DNxHDコーデックを搭載し、220Mbpsでの高画質記録が可能なほか、145Mbps/100Mbpsの記録も可能となっている。将来的にはMPEG2を初めとしたマルチコーデックを目指すとのこと。
■LTS-60
ビデオI/Oが不要なファイルベース運用に向け、小型化、ローコスト化を図った最新のストレージサーバー。LTRで好評の機能を継承し、プロキシ映像自動生成やパーシャルリトリーブなど、アーカイブに必要な各種機能を搭載。LTSだけで素材管理を実現するためのソフトウェアLTS-MAMの追加実装が可能。
■LTS-MAM
MAM(素材管理)オプションにより複数のLTOテープの素材管理をLTS-50/60だけで実現する。検索、閲覧はWEBブラウザー経由で自在にアクセスでき、IBM製LTOオートローダーTS3100/3200とも簡単連携が可能となっている。
■Adobe Premiere ProプラグインFRC
同社の定評あるフレームレートコンバータFRCシリーズのアルゴリズムをAdobe Premiere Proのプラグインとして提供。動き補正変換による高品質映像を実現。より高速なリニア変換にも対応する。
■VRCAM3(世界初披露)
4Kカメラを用いて、カメラとCGが連動するバーチャルスタジオやRCGを低コストで簡単に実現したHDバーチャルシステム。4K入力を活かし、ズーム時の解像度の劣化を解消、また、クロマキー処理でも高精度のキー生成を実現し、カメラを固定したままでの運用も可能となっている。バーチャルスタジオだけでなく、HD切り出し映像によるRCGシステムにも対応。
■IPS-6200(世界初披露)
朋栄YEMエレテックスのIPチェンジオーバースイッチャ−。同一のエンコーダから出力された2系統の冗長回線のTS信号に対して常にエラー監視を行い、異常発生時、シームレスにもう一方へ切り替えて出力することが可能となっている。伝送経路上のエラーによるリスクに対して、伝送経路を二重化することにより回線の信頼性向上をサポートする。
■FZ-B3(世界初披露)
フローベルの3板式プリズムを搭載した3HbCMOS超高感度HDカメラ。色再現性と更なる感度アップを実現。暗い場所でも精密な色味の判別を求められる監視シーン適している。2014年4月発売予定
- 朋栄ブース:セントラルホール ブースNo.C5117
- 問い合わせ先:朋栄・営業統括本部 TEL 03-3446-3121
- URL:http://www.for-a.co.jp/news_events/news_releases_4307.html