キヤノンがHDTV放送用ポータブルレンズの新製品HJ18e×7.6Bを発表


 キヤノンは4月3日、HDTV放送用ポータブルレンズの新製品「HJ18e×7.6B」を発表した。

 同レンズは2005年6月に発売されたHJ17e×7.6Bの後継機種に位置付けられており、小型・軽量ボディを維持しながら、標準レンズとして定評のあるHJ17e×7.6Bを全面的に強化。ズーム倍率や解像力が向上しているほか、新開発のドライブユニットを搭載することで、システムの運用効率も向上し、放送コンテンツ制作現場の高い要求に応える仕様となっている。

 価格は、マニュアルフォーカスタイプのHJ18e×7.6B IRSE Sが¥190万(税別)、フォーカスモーター内蔵タイプのHJ18e×7.6B IASE Sが¥205万(税別)。発売は共に2014年7月下旬の予定。

 HJ18e×7.6Bでは、標準レンズとしてクラス最短の最至近撮影距離0.56mを保ちながら、ズーム域を広角端7.6mmから望遠端137mmまでの18倍に拡大。これによって、狭い室内での近距離撮影から、屋外での撮影に至るまで、さまざまな撮影シーンで威力を発揮する。
 たとえばバストショットをテレ端で撮影する場合、HJ18e×7.6BではHJ17e×7.6Bよりも80cm下がって撮影が可能となる。

 搭載している新開発のドライブユニットは、電源が供給された際に初期化の操作をすることなく、ALAC(Auto Lens Aberration Compensation)やCAC(Chromatic Aberration Compensation)など、カメラ側の収差補正機能に対応。
 また、ズーム・フォーカス・アイリス情報を検出するエンコーダーを搭載しており、バーチャルシステムに対応した正確な位置情報を出力できるほか、20ピン端子を3カ所に備えているので、20ピンのズーム/フォーカスコントローラーの両方を使用した状況でも、バーチャル端子を確保し、フルサーボでバーチャル運用が可能となっている。
 このドライブユニットは、現行の主なHDTV放送用ポータブルズームレンズにも順次搭載していく予定。

用途:2/3型HDTVカメラ
ズーム比:18倍
最至近撮影距離:0.56m(マクロ撮影時:10mm)
外形寸法:幅約160.5×高さ105.0×全長206.2mm
質量:約1.58kg

カメラモード16:9時の仕様
・エクステンダー1.0×
 焦点距離:7.6〜137mm
 最大口径比: 1:1.8(7.6〜103mm)、 1:2.4(137mm)
 画角(包括角度):
  ワイド端;64.6°×39.1°(7.6mm)
  テレ端;4.0°× 2.3°(137mm)
 最近接時の撮像範囲:
  ワイド端;65.5×36.8cm(7.6mm)
  テレ端;3.8×2.1cm(137mm)
・エクステンダー2.0×
 焦点距離:15.2〜274mm
 最大口径比: 1:3.6(15.2〜206mm)、 1:4.8(274mm)
 画角(包括角度):
  ワイド端;35.1°×20.1°(15.2mm)
  テレ端;2.0°×1.1°(274mm)
 最近接時の撮像範囲
  ワイド端;32.8×18.4cm(15.2mm)
  テレ端;1.9×1.1cm(274mm)

カメラモード4:3時の仕様
・エクステンダー1.0×
 焦点距離:7.6〜137mm
 最大口径比: 1:1.8(7.6〜103mm)、 1:2.4(137mm)
 画角(包括角度):
  ワイド端;60.1°×46.9°(7.6mm)
  テレ端;3.7°× 2.8°(137mm)
 最近接時の撮像範囲:
  ワイド端;60.4×45.3cm(7.6mm)
  テレ端;3.5×2.6cm(137mm)
・エクステンダー2.0×
 焦点距離:15.2〜274mm
 最大口径比: 1:3.6(15.2〜206mm)、 1:4.8(274mm)
 画角(包括角度):
  ワイド端;32.3°×24.5°(15.2mm)
  テレ端;1.8°×1.4°(274mm)
 最近接時の撮像範囲
  ワイド端;30.2×22.7cm(15.2mm)
  テレ端;1.8×1.3cm(274mm)

価格:HJ18e×7.6B IRSE S;¥190万(税別)、HJ18e×7.6B IASE S;¥205万(税別)
発売:2014年7月下旬
問い合わせ先:キヤノンマーケティングジャパン株式会社 イメージングソリューション営業部 TEL03-3740-3304
URLhttp://cweb.canon.jp/bctv/lineup/hdtv/hj18ex76b/index.html


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