AJA Video Systems、フレームシンクロナイザー&フレームレートコンバーターFS1-X発表


 AJA Video Systems(以下AJA)は、現在ラスベガスにて開催されている2014 NAB Showにおいて、放送環境やモバイルな現場、ポストプロダクション内で扱われる異なったオーディオ・ビデオフォーマットを統一するために設計された1Uラックマウントサイズのコンバーター「FS1-X」を発表した。

 同社独自の変換アルゴリズムを搭載したFS1-Xは、SD/HD間のアップ/ダウン/クロスコンバートをサポートするほか、柔軟なアーキテクチャを特徴とし、3G/HD/SD-SDI 10ビットビデオとエンベデッドオーディオ、AES、MADI、アナログオーディオなど数多くのオーディオチャンネルを同時に扱うことが可能となっている。また同製品では、オプションでフレームレートコンバーター(FRC)も提供され、1080/50pから59.94pの変換を含む、さまざまなフレームレートにおいてスムーズな変換環境を提供する。なお、フレームレート・コンバーターオプションは、事実上制約のないフレームレート変換が可能となっている。

 また、同製品はファイバーとコアキシャル(同軸)両方のタイプをサポートし、MADI 64chの入出力に対応している。内部の224×224オーディオマトリックスにより、MADIやSDI、SDIファイバー、AES、アナログオーディオといったすべてのオーディオチャンネルの完全なルーティングを可能とするため、1つのボックスで膨大な音声処理を扱うことが可能となっている。

 入力信号を効果的に利用するため、ユニークなキーヤー設定も備えており、たとえばサイドバー・キーイングでは、HDフォーマットにSDフォーマットをアップコンバートして利用する際に、4:3のアスペクト比を崩して16:9のフレームにはめ込むのではなく、セカンダリー信号に16:9フレームのフィルを使い、こぼれたサイドの部分を埋めるという形になる。これはサイドをブラックにするだけでなく、そのエリアに同一チャンネル、あるいは他の映像を配置することも可能にする。また、同製品には出力信号のアスペクト比をダウンストリームデバイスで正しく識別させることを確実にするため、AFD(Active Format. Description)機能も搭載されている。

 このほか、すべての出力が常時アクティブ、CEA-608、CEA-708間のアップ/ダウン/クロス クローズドキャプション相互変換への対応、任意のプラットフォーム上からのWebブラウザーを経由したLANコントロールをサポートなどの特徴も備えている。


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