横浜関内・アダプターTry & Error・第3回〜揃ってきたB4マウントアダプター


揃ってきたB4マウントアダプター

 mukカメラサービス横浜関内では、ミラーレスカメラやデジタル一眼向けのムービーサポート・ガジェットも取り揃えております。購入してくださるのは職業人の方が圧倒的に多いですが、少しずつつアマチュアカメラマンにも興味を持っていただけるようになってきました。そもそもアダプターと組み合わせて楽しめるミラーレスカメラには動画機能が備わっています。mukではENG B4レンズ用マウントアダプターを一押しております。

 装着できる主な機種はマイクロフォーサーズ、ニコン1、ペンタックスQ、EFマウント搭載カメラなどです。

■B4−マイクロフォーサーズアダプター
 こちらはプロ向けの堅牢なマウントアダプターです(写真1http://blog.monouri.net/archives/ cat_50032352.html)。

 頑丈な足がついてますので、リグ組みには重宝します。業務実績のご報告も多数いただいております。もともと2/3インチセンサーが搭載されている放送用カメラに装着するレンズですので、大きいマイクロフォーサーズセンサーでは2倍エクステンダを入れないとセンサーに対してレンズが投影する像の面積が足りません。内蔵の2倍エクステンダーをONにすることが前提となりますが、センサーサイズはマイクロ・フォーサーズが最も相性が良いといえます。

 たとえばJ13×9 B4で35mm換算で計算してみます。9mmからのズームですが、標準のENGビデオカメラの2/3インチセンサーで換算すると、約4倍ですので「9×4=36」36mm相当からのズームとなります。マイクロ・フォーサーズに装着した時の35mm換算では2倍です。2倍エクステンダーも入れるので、「9×2×2=36」これまた36mm相当と一致するため、マイクロフォーサーズが丁度良いサイズといえるのです(写真2)。

 同じマイクロフォーサーズマウントでもBlackmagic Cinema Cameraはセンサーサイズが1インチです。マイクロフォーサーズより小さいセンサーになりますが、やはり2倍エクステンダを入れないと像が足りません(写真3)。35mm換算してみますと、約3倍ですので「9×2×3=54」54mm相当からのズームとなります(ファーカルレデューサーアダプターとの組み合わせでワイドを稼いでいる組み合わせのご紹介が連載第1回にございます)。

 また、安価なアマチュア用マウントアダプアターmuk B4-MFT RJも用意があります。とりあえず画を見てみたい方にもおすすめしております(写真4)。併せて、EFマウントのBlackmagic Cinema Camera用にも、EF-B4マウントアダプターが用意されております(写真5)。

■B4-ニコン1マウントアダプター muk B4-N1 RJ
 ニコン1用のB4マウントアダプターです(写真6)。センサーサイズはBlackmagic Cinema Cameraと同じ1インチです。35mm換算では「9×2×3=54」54mm相当からのズームとなりますが、古いSDのレンズと組み合わせると中心の良い部分だけ使うので、それもメリットかと思います。筆者は撮影はアマチュアですが、古いSDレンズとニコン1の組み合わせで楽しんでおります(写真7)。

■B4-ペンタックスQマウントアダプター muk B4T-PQ RJ
ペンタックスQ用のB4マウントアダプターです(写真8)。ペンタックスQのセンサーサイズは約2/1インチです。エクステンダーはONにしなくても、像がきますがENGビデオカメラの2/3インチセンサーより小さいので35mm換算では5倍ほどになります。45mm(9×5=45)相当からのズームになります(写真9)。

 どのミラーレス機もマウント方式はバヨネットです。そう丈夫なものではありませんのでレンズサポートで支えないとカメラのマウントが歪んでしまいます。マウントに三脚座が付いているアダプターは、カメラを浮かせて装着できるので安心ですが、撮影中にカメラの操作をするとぶれやすいので、リグの組み方も皆さん工夫されています。また、ズームサーボ用電源ケーブルのご相談がありますので、受注製造しております(写真10)。

リグのベースプレートのプチ改造

 レンズセンター三脚のネジ穴が無いカメラがあります。カメラを横方向への調整機能があるプレートもありますが、カメラのネジ穴が大きくずれていると調整しきれずに困ってしまいます。写真はGH3のバッテリーグリップ装着時です(写真11)。リグのカメラプレートの向きを変えて、センターに装着できるように改造しました(写真12)。

マウントアダプター導入例〜映像作家 上田謙太郎氏の事例

 映像作家の上田謙太郎氏より、BMPCCとマウントアダプターmuk Focal Reducer EOSB-MFTの使用例の、YouTube公開の予告映像作品とレポートをいたきました。以下上田氏の寄稿です。

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 『家から生まれたダンス』予告映像は、地方での仕事の合間に撮影しました。「もしかして使うかもしれない」とバッグに潜ませたBMPCCに、mukカメラサービスで購入したFocal Reducerを装着。Focal ReducerはEFマウントなので、これがあるとEFレンズはもちろん、さらにアダプターをつければ、ニコンAi-sレンズも両方使えます(写真13)。

 EFレンズとBMPCC本体とで電子接点の連動はありませんが、EOS機で絞りを決めてからBMPCCにレンズを装着し直せば任意の絞りで使用できます。少し手間はかかりますが、時間に余裕のある撮影なら問題ないです。またROKINONのEFマウント、フルマニュアルのレンズがあれば絞りの変更は当然問題ないです(写真14)。EFとニコン両方使えて、画角が広がり、露出も明るくなるFocul Reducerはかなり重宝して使っています。

 その他のMFTマウントのカメラでも使えるようですので、今後GH4などの後続機でも使用が期待できます。


小菅宗信

About 小菅宗信

マウントアダプターなど撮影機材の販売サイト「muk select」と、横浜関内にて実店舗の「エムユーケイカメラサービス」を営みつつ、日々ニッチな要望に応えるべく奮闘中。

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