グランドハイアット東京において、第33回フォトキナ 2014事前説明記者会見開催


 2014年4月14日、グランドハイアット東京において「第33回フォトキナ 2014(photokina world of imaging 2014)」の記者会見が開催された。

 フォトキナは、1950年のケルンで初めて開催され今年で33回目になる世界的な写真関連機器見本市であり、隔年開催ということもあって未来を見据えた最新展示が集まることで有名なイベントだ。ただの商談会ではなく、photokina(写真人)というその名の通り、ユーザーやプロカメラマン、そしてメーカーも含めたありとあらゆる写真に関する人々が主役という姿勢で知られ、現在では、写真のみならず、動画を含むイメージング分野全体でも世界最高峰のイベントの1つとして知られている。

 近年有名なところでは、キヤノンEOS 5D MarkⅡが初めて展示され、その後大きく映像業界を改革した一眼動画の動きが始まったのも、また、いわゆるミラーレス一眼というコンパクトシステムカメラが誕生し、その後の動画兼用機の流れが誕生したのもフォトキナ2008であることはよく知られている。

 さて、写真業界誕生から175周年となる今回のフォトキナ2014の記者会見ではフォトキナ2014のトップテーマは「アクションカメラ」「写真用カメラでの動画撮影」「インターネットへの接続」の3点であることが発表された。フォトキナが単なるスチル写真専門のイベントではなくなったことが、開催前から明確に示された形となった。

 「アクションカメラ」テーマに関しては、単にそうした業者展示を呼ぶだけではなく、たとえば毎回恒例の超望遠ズームレンズコーナーの猛禽類の飛行実演の内の1羽にアクションカメラをとりつけるなど、実際にアクションカメラでなければ撮れないイメージを主催者側もどんどん演出して行くという。

 また「写真用カメラでの動画撮影」に関しては、その圧倒的な広がりを背景にして、従来のカメラとは(ムービーともスチルとも)まったく異なるその使用方法であることから多くの周辺機器が生まれており、そうした機材や実際の使い方を積極的にアピールしていこう、としている。

 最後のテーマ「インターネットへの接続」に関しては、スマートフォンが圧倒的になり、小型カメラ市場を事実上駆逐しつつある現状を踏まえ、それらを排除するのではなく、コンテストやSNS、共同開催の「世界最大のフォトグローブ(http://www.photoglobus.de/en/)」などを通じて、そうした市場を取り込み、また、さらなる本物の写真への入り口とすべくイベントを構築して行く、としている。

 集まった報道陣からは、4Kや映像からの写真切り出しなども踏まえた質問も多くなされ、このフォトキナが映像関係者にとっても重大なイベントの1つとなったことが、そこからもうかがえた。本年の「フォトキナ2014」は、9月16〜21日まで、ドイツのケルンで開催される。


手塚 一佳

About 手塚 一佳

 1973年3月生まれ。クリエイター集団アイラ・ラボラトリ代表取締役社長。東京農業大学農学部卒、日本大学大学院中退、小沢一郎政治塾8期卒、RYAショアベースヨットマスター、MENSA会員。学生時代からシナリオライター兼CG作家としてゲームやアニメ等でアルバイトを始め、1999年2月に仲間と共に法人化。アニメは育ってきたスタッフに任せ、企画・シナリオの他、映画エフェクトや合成などを主な業務としている。副業で鍛冶作刀修行中!

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