ローランドAudio & Visual 新製品内覧会 2014


 ローランドは、6月12、13日の2日間、東京・秋葉原の同社東京オフィスにおいて、『ローランド Audio & Visual 新製品内覧会 2014』を開催した。同内覧会は、毎年同時期に行われるもので、「2014 NAB Show」を初めとした機材展で発表の新製品およびバージョンアップされた製品の展示が行われる。ハンズオンとなっているため、発表されたばかりの新製品の実機を直接手に取ることが可能な貴重な機会となっており、毎年多くの来場者が訪れている。

 今回の目玉は、なんといっても内覧会直前に発表されたマルチフォーマットのオールインワンマトリクススイッチャーXSシリーズ(関連記事)である。同シリーズは、学校や会議室、イベント会場などで近年需要の高まっているマルチスクリーン出力へ対応した製品で、同社の得意とするデジタル・アナログを問わないマルチフォーマット対応の映像入力を8ch搭載し、16ch入力の対応のデジタルオーディオミクサーの搭載と併せ、AV設備に必要となる機能をオールインワンで実現している。

 搭載されたビデオ・プロセッサーにより、複数の出力映像を合成したり、複数画面への拡大出力が行えるため、出力を個別出力する「マトリクス・モード」、子画面を挿入する「P in Pモード」、出力を横に引き伸ばす「スパン・モード」、4画面で4倍の解像度を出力する「4Kモード」といった多彩な出力も可能となっている。なお、4出力モデルのXS-84H、3出力モデルのXS-83H、2出力モデルのXS-82Hと映像出力数が異なる3モデルが用意されている。

 会場では、XS-84HとXS-83Hが展示されており、XS-84Hの展示では3台のモニターと1台のプロジェクターへの出力デモを行っており、特にプロジェクターには同シリーズの特徴の1つであるHD Base Tを用いたLANケーブル1本で伝送を行っており、多くの来場者の関心を集めていた。

 また、昨年のInter BEEで披露され、間もなく発売されるフルHD対応のマルチフォーマット・ビデオ・プレゼンターPR-800HDの展示では、同製品2台を同期させてのデモンストレーションを行っており、こちらも多くの来場者が熱心に説明に耳を傾けていた。

 このほか、PR-800HDとマルチフォーマットAVミクサーVR-50HDを組み合わせての「ビデオミクサーコントロール機能」のデモや、VR-50HDと北海道日興通信の簡易テロップシステムTELOP BOXを組み合わせたデモ、すでにキー局を初めとした各現場に5千台以上の納入実績を誇るミニコンバーターVC-1シリーズの展示なども、併せて行われた。


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