ソニーが、アクションカムの新製品2機種を発売〜4K30p撮影やマニュアル設定に対応
ソニーは、2月24日、アクションカムの新製品として、4K撮影に対応した「FDR-X1000V」と、従来機であるHDR-AS100Vの後継に位置づけられる「HDR-AS200V」の2機種を発表。3月13日より発売を開始した。
FDR-X1000Vは、XAVC S 4K(3840×2160)記録に対応し、フレームレートは30p/25p/24p、ビットレートは100Mbps/60Mbpsをサポートする。
新2機種には、それぞれに本体のみモデルと新ライブビューリモコン「RM-LVR2」を同梱したモデルが用意されており、価格は下記のとおり。
・FDR-X1000V(本体のみモデル):オープン(市場想定価格;¥5万1000前後+税)
・FDR-X1000VR(新ライブビューリモコン同梱モデル):オープン(市場想定価格;¥6万500前後+税)
・HDR-AS200V(本体のみモデル):オープン(市場想定価格;¥3万7500前後+税)
・HDR-AS200VR(新ライブビューリモコン同梱モデル):オープン(市場想定価格;¥4万7000前後+税)
HDR-AS200VとHDR-AS200VRは、従来モデル(HDR-AS100VおよびHDR-AS100VR)と比較して価格が若干アップしている。
新ライブビューリモコンのRM-LVR2は、単体発売も用意される。同リモコンは、アクションカムミニHDR-AZ1VRに同梱のRM-LVR2Vと同等の機能を有しており、カメラ本体内のファイルの再生(映像のみ)と削除に対応。ただし、GPS機能は割愛されている(FDR-X1000VとHDR-AS200Vの本体にGPS機能が搭載されているため)。
ソニーのアクションカムシリーズは、今回の新製品とアクションカムミニのHDR-AZ1VとHDR-AZ1VRを合わせて、計3機種6モデルとなる(HDR-AS100VとHDR-AS100VRは生産完了)。
カメラ基本性能の強化とマニュアル設定機能の追加
FDR-X1000VとHDR-AS200Vに共通の特長として、カメラ部の基本性能強化と撮影時のマニュアル設定機能追加が挙げられる。
カメラ部の基本性能強化としては、下記の2点となる。
・全画素読み出しCMOSセンサーの搭載
・手ブレ補正機能の強化
新2機種は、1/2.3型の総画素数1280万画素(動画有効880万画素)裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載。従来機種HDR-AS100Vと比較すると単純な画素数は低下しているのだが、画素加算なしの全画素読み出し方式を採用することで、実質的な解像度を向上させるとともに、モアレやジャギー、偽色を抑えている。
また手ブレ補正機能については、従来機種HDR-AS100Vと比べて約3倍以上の補正力となっており、車やバイク、自転車はもちろん、マルチコプターのような微細な高周波振動に対しても高い補正力を発揮する。
マニュアル設定機能としては、下記のホワイトバランスやAEシフトに対応し、撮影環境に合わせた、細かな設定が可能となっている。
・ホワイトバランス:自動/色温度設定(2500K〜9900K)/ワンプッシュ
・AEシフト:±2.0/1.7/1.3/1.0/0.7/0.3/0.0
そのほか新2機種の共通の特長として、風音低減機能、音声記録ON/OFF、ループ録画機能が追加されている。ループ録画では、5分/20分/60分/120分/無制限(残容量内で)からループ時間を設定可能だ。
さらなる高画質の要望に応えたFDR-X1000V
FDR-X1000VとHDR-AS200Vは、従来機種HDR-AS100Vの特長を継承して性能と機能を強化した機種となるが、特にHDR-AS200Vは本体サイズの変更もなく進化した、正統な後継機種といえるだろう。
そして一方のFDR-X1000Vは、4K撮影に対応していることからもいえるように、さらなる高画質の要望に応えた機種として位置づけられている。
前述のとおり、FDR-X1000Vの4K撮影は、XAVC S 4Kフォーマットの3840×2160/30p, 25p, 24pに対応し、ビットレートは100Mbpsと60Mbpsから選択できる。
ただし4K撮影時には、手ブレ補正機能を使用することができないこと、連続撮影時間が50分と短くなってしまうことに注意が必要だ。
またFDR-X1000Vは、ハイスピード撮影時に解像度も向上しており、XAVC S HDフォーマットを選択することで、120pをフルHDの1920×1080、240pは1280×720で撮影することが可能となっている。
ちなみにHDR-AS200VおよびHDR-AS100Vでのハイスピード撮影は、MP4フォーマットとなり、120pが1280×720、240pは800×480である(FDR-X1000VでもMP4フォーマット選択時は同様となる)。
FDR-X1000Vのカメラ本体は、サイズが幅24.4×高さ51.7×奥行88.9mmとなっており、HDR-AS200Vや従来機種HDR-AS100V(幅24.2×高さ46.5×奥行81.5mm)と比較して若干大きくなっている。
しかしFDR-X1000Vは、カメラ本体に三脚穴を装備しており、これまでのような三脚アダプターを取り付ける必要がないため、実質的なサイズは同等といっていい。
またFDR-X1000Vでは、端子類やRECボタンの配置が、HDR-AS200Vや従来機種HDR-AS100Vと異なっており、HDMI出力端子(マイクロコネクター)とマルチ/マイクロUSB端子は、カメラ後部にメモリーカードスロットやバッテリー挿入口と並んで配置され、RECボタンはカメラ上部に配置されている。
FDR-X1000V用のウォータープルーフケースについては、新規開発の「SPK-X1」が同梱されているほか、単体発売も用意されている。このSPK-X1は10m防水となっており、さらに別売りの新アクセサリーであるダイブドア「AKA-DDX1」をSPK-X1のドアと交換することによって、60m防水に対応する。なお、SPK-X1のみでは水中での撮影でピントが合わないため、水中撮影にはAKA-DDX1の装着が必須となる。
同時発売される新規アクセサリー
FDR-X1000VおよびHDR-AS200Vと同時発表された新規アクセサリーは、前述の新ライブビューリモコンRM-LVR2、FDR-X1000V用ウォータープルーフケースSPK-X1、SPK-X1用ダイブドアAKA-DDX1のほか、ヘルメットサイドマウント「VCT-HSM1」、ボードマウント「VCT-BDM1」の計5製品となる。
ヘルメットサイドマウントVCT-HSM1は、ヘルメットの側面にアクションカムを装着でき、ティルトとロールの2軸調整が可能。またボードマウントVCT-BDM1は、ボード類にアクションカムをコンパクトに装着でき、ティルトとパンの2軸調整が可能となっている。
新規アクセサリーについても、3月13日より発売を開始している。価格は下記のとおり。
・RM-LVR2(新ライブビューリモコン単体):¥1万5000+税
・SPK-X1(FDR-X1000V用ウォータープルーフケース):¥5500+税
・AKA-DDX1(SPK-X1用ダイブドア):¥3500+税
・VCT-HSM1(ヘルメットサイドマウント):¥3000+税
・VCT-BDM1(ボードマウント):¥3500+税
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URL:
・http://www.sony.jp/actioncam/(製品情報)
・http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/201502/15-0224/(ニュースリリース)
・http://www.sony.jp(ソニーWebサイト)
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